朝ドラ カーネーション ミシン どこのメーカーか？
朝ドラ「カーネーション」で登場するミシンとは実在する「シンガーミシン」のことを指していると考えられます。
シンガーミシン 「コシノ洋装店ものがたり」
朝ドラ「カーネーション」のドラマのモデルになっていると考えられる「コシノ洋装店ものがたり」では、ミシンのメーカーに関して以下のような記述があります。
でも、指をくわえて待っているわけにもいかず、なんとかしなくてはと思っていた時、偶然にも東京のシンガーミシンという会社が、購入者にサービスとして婦人服の簡単な仕立ての技術を無料で教えているという話を聞き込みました。都合の良いことに、その先生の一人で松屋にも派遣されていた根来久子（ねごろひさこ）という先生が、和歌山の粉河にある実家へ帰ってこられていて、シンガーのミシンを紹介しているといいます。
私はこの話に飛びつき、矢も盾もたまらず、早速その先生のお宅に行き、専門的に教えてほしい直談判をしました。しかし、私の熱意とは裏腹に、その先生からは「ふつうの人と同様に教えることは出来ても、他の人の手前、個人的に専門的なことは教えられない」と断られてしまいました。「コシノ洋装店ものがたり」 45ページ
このエピソードは洋服の作り方を知らない小篠綾子が「シンガーミシン」の講師で、根来久子という女性が和歌山にいることを聞きつけ、その人物から洋裁を教わろうとした時の話です。
スティンガーミシン 朝ドラ「カーネーション」より
朝ドラ「カーネーション」でも小篠綾子の実話と同じようなエピソードが「第4週 誇り」でも展開されます。
「あのう。すんません、洋裁はいつごろ教えてもらえるようになりますか？」
「ごめんなさい。私は東京からミシンの講師としてここに呼ばれているので、教室ではあれ以上のことはお教えできないの。」
「ええ!? 洋裁は教えてもらえへんのですか？」
簡単なスカートなどじゃない、本当の洋裁の勉強をしたいのだと糸子は必死に訴えたが、この教室はミシンを買った客に使い方を教えるためのものだから、と断られてしまった。「NHK連続テレビ小説 カーネーション 上」 87ページより
この引用箇所は地元の岸和田で東京からミシンメーカー「スティンガーミシン」の講師・根岸良子が派遣されることを聞き、心斎橋の販売店で糸子が根岸良子に直接、洋裁作りについて質問したときのやり取りです。
「シンガー」と「スティンガー」という語呂のよさや、実際にすでに「シンガーミシン」というアメリカのミシンメーカーが存在していたことを考えると、朝ドラ「カーネーション」に登場するミシンである「スティンガーミシン」とは「シンガーミシン」のことであると考えられるでしょう。
朝ドラ カーネーション 根岸良子（財前直見）のモデルは根来久子
なお「コシノ洋装店ものがたり」からの引用に登場する「シンガーミシン」の講師・根来久子とは、朝ドラ「カーネーション」の根岸良子（財前直見）のモデルと考えられます。
スティンガーミシンのモデル シンガーミシンとは
シンガーミシンとは1851年にアイザック・メリット・シンガーが第１号実用ミシンの特許を取ってから、170余年にわたり、ミシンを作り続けてきたメーカーです。世界で最も古くから、そして広く知られているミシンブランドです。
シンガーミシンは19世紀の半ばから21世紀の現在に至るまで、手回しミシンから、足踏みミシン、電動ミシン、電子ミシン、コンピュータミシンへと次々と機能の革新・充実をはかってきました。
朝ドラ カーネーションのミシン 「15種型ミシン（Class 15 series）」
朝ドラ「カーネーション」はNHKが放送しているので、もちろん民間企業である「シンガーミシン」の名前を出すことはありません。
ですが、「シンガーミシン」のWebサイト・「ミシンの豆知識」を見ていると、朝ドラ「カーネーション」で、糸子が父・善作に初めて買ってもらったミシンというのは、特に「15種型ミシン（Class 15 series）」を参考に作られているのではないかと推測されます。
朝ドラ カーネーション 関連書籍
NHK連続テレビ小説 カーネーション 上
ポチップ
NHK連続テレビ小説 カーネーション 下
ポチップ
